 

バッテリーの劣化原因は、電極板の腐食や破損などの物理的原因と、サルフェーション(硫酸鉛の結晶化)という化学的原因の2種類があります。
サルフェーションは鉛蓄電池の化学反応上、必ず生成されてしまう非伝導性の結晶です。
|
|
|
発生したばかりのサルフェーションはとても柔らかく、ただちに充電すればサルフェーションは電解液に溶け込み、頻繁に充放電を繰り返している状態ではバッテリーの容量に影響を与えないはずです。
しかし、バッテリーを長期間放置していたり、長期間充放電しながら使用していると、サルフェーションが少しずつ硬化し、充電しても電解液に戻らず、電極板の表面に付着するようになります。
サルフェーションはいわゆる絶縁体となるため、バッテリーの内部抵抗が大きくなり、バッテリーパワーが低下したり容量が少なくなってしまいます。

|
バッテリー(鉛蓄電池)の劣化観察
|
下の写真は、バッテリー(鉛蓄電池)の負極面の走査型電子顕微鏡による観察例です。
新電池のサルフェーションと比べて劣化電池のサルフェーションは大きく、これが絶縁体となり、バッテリーの容量が少なくなります。
|
 |
 |
 |
 |
 |
新電池の初回放電時の
サルフェーション |
|
20サイクル放電後の
サルフェーション |
|
劣化電池のサルフェーション |
|
|


バッテリー再生システムとは、サルフェーションにより劣化したバッテリーの容量を再生させる技術です。
<バッテリー再生装置>

|
電極板に付着したバッテリー劣化の原因であるサルフェーションを高周波パルス電流で分解し再充電します。
再生が完了するには、バッテリーの容量および劣化具合によって半日から3日間ほどかかりますが、その間の再生処理工程は、マイクロコンピュータにプログラミングし、自動化されています。
※ただし、電極板の破損などの物理的劣化は再生できません。
詳しくは「再生できないバッテリー」をご覧ください。
|
<バッテリー容量試験装置>
 |
バッテリー容量試験装置は、バッテリーのセル毎の容量をJIS規格に準じて計測できる装置です。
放電の進行とともに各セルの電圧変化をミリボルト単位で計り、データをPCに蓄積します。
この装置を使ってバッテリー再生前後の状態を計測します。 |
バッテリー再生処理によるサルフェーションの経過観察
|
下の写真は、バッテリー(鉛蓄電池)の再生直後から15時間後の電極板の電子顕微鏡写真です。徐々にサルフェーションが分解されていく様子が分かります。
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
| 再生前のサルフェーション |
再生処理1時間後 |
|
再生処理5時間後 |
|
再生処理15時間後 |
※バッテリーの劣化具合により、再生処理を行う時間は異なります。
|

電極板の劣化
バッテリーを長い期間使用していますと、電極板に物理的な劣化が生じます。
電極板が曲がったり、亀裂が入っている状態でのバッテリーは、再生しても期待通りに使用することができませんので、再生対象から外しています。

ケースや端子の破損と電解液の汚れ
バッテリーのケースや端子が破損している場合、再生処理中に破損部分からの液漏れや接触不良が発生し、事故の原因になる場合がありますので、破損バッテリーは再生対象から外しています。
また、電解液が極端に汚れている場合、再生処理をしても期待通りの電気を取り出す事ができない場合が多いため、再生対象外とする場合があります。


|